月録名沙

読むべき本はあまりに多く、人生はあまりに短い。

友ヶ島の要塞廃墟へ(4)

 友ヶ島の要塞廃墟へ(4)

 照明所に向かった。照明所付近の道には黒い石柱が等間隔に並んでいた。石柱を礎にして探照灯を固定していたのだろうか。

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[照明所への道。HDR]

 

 

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[照明所正面]

  照明所と言えど、建物は構造物がひとつあるのみだった。周囲には井戸や、機材を固定してたと思われる煉瓦の基礎組み、錆びたボルトが突き出たコンクリートの台などが点在していた。

 

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 [照明所入り口。HDR]

 

 

 

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 [行き止まり。HDR]

 

 

 

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 [内部から。HDR]

 

 

 

 照明所をあとにして島の東側へ向かった。まだ訪れていない砲台跡もあったが、帰りの船の時間が迫っていた。砲台跡のほとんどが西側に集中している一方、東側は人の手が入っていない場所が多く、自然が見どころとなっている。

 

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 [山桜1。たまにリスも見られる]

 

 

 

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 [山桜2]

 

 

 

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[シダ類]

 このあたりは鳥獣保護区域に指定されており、特に深蛇池周辺は和歌山県の天然記念物となっている。島西側はヤブツバキが多い点を除いては特に変わってはいなかったが、東側は湿気があるのか、シダ類とコケがたいへん多かった。

 

 

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[深蛇池。友ヶ島修験道修行の地でもある]

 ここで大蛇の王がある修験者により調伏され、以来この地で修験道の守護神となったという。現在でも訪れる修行者はいるようで、朽ちた木札に混じって真新しい札を見かけることもあった。

(ちなみに今年の4月11日土曜、京都の修験道総本山聖護院による大護摩が加太海水浴場で行われるとか)

 

 

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[深蛇池。やはり池というより沼沢地である]

 

 

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[浜]

  深蛇池を抜けると東の海岸に出る。いささか厳しい道のりなので訪れる人は多くないようだ。パンフレットにはトウダイバナの群生地であると記載されていたが、トウダイバナを見つけることはできなかった。記載されていた写真と地図を見る限り、この季節には浜いっぱいに咲いているはずなのだが、キク科だと思われる黄色い花が少し咲いているだけだった。

 

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[浜]

 ここでお弁当を広げたかったが、残念なことに時間切れとなった。流木や漂着物、貝殻などをのんびり拾うのにも良さそうな場所である。今回の友ヶ島観光はここで終わる。名物の孔雀も鹿も見られなかったのでまた来たい。釣り、キャンプ、要塞見学、地質観察、植物観察、ビーチコーミングなどできることは多い。(淡嶋神社など)加太観光については別の記事にする。

 

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